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単なる道案内を超え時間短縮や燃費向上効果のある快適で環境負荷の小さいルートの提案が「日常時QOL」の向上に寄与する。また、通行実績マップの表示機能により、一般車両の災害エリアの回避から救助隊の移動まで、現実の災害シーンで「非常時QOL」の向上につながっている。直観的な操作性や情報の表示を実現している点で「機能面デザイン」、日常時と非常時の利用方法が連続的で、普段の利用が非常時の訓練になることから「方法理解」、画面上で常時情報が得られる点で「場面理解」、技術と情報収集の組み合わせによるアイデアで開発が拡大していることから「開発促進」も高く評価されている。

経路案内のためのナビゲーションシステムは多くの自動車に搭載され、VICSデータの受信までは一般的な車載ナビゲーションシステムと共通する。インターナビは主要道路以外にも一定の広さの道の状況まで把握したルート案内が可能であり、さらに非常時における多様な防災情報や通行実績マップの表示が独自機能となっている。非常時にはテレビやラジオにより道路情報は提供されているが、被災エリアが広域の場合、面として道路状況を把握するのは困難である。現状ではスマートフォンやタブレット端末が競合となりつつあるが、インターナビは、日常時・非常時の両方でのQOL向上に貢献している。
